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22 【アーカイブ07】SEXUALITY研究ノート《前史・下》

  (あまり細かく分割したくないので、後は一気に行きます!)     鈴木大介 最貧困女子  幻冬舎新書                                                         (2016.1.13-28  2016.1.28投稿 )  1月9日の山田洋一先生の講座で紹介されたので、その場でAmazonに注文しました。  セックスワークに取り込まれる最貧困層の女性の実態。すさまじいですね。  鈴木氏は、「セックスワーカーをモチベーションで分類すると、三つの層がある」(P.157)と言います。  「第一に『サバイブ系』。これは『生き抜くため』のモチベーションで、貧困の中で生きるため、またはその環境から抜け出すためにセックスワークに身を投じる層だ。最貧困女子の多くはここに分類される。  次に、『ワーク系』だ。これはセックスワークや水商売などの夜職を『女を売る商売』として認識し、ある種の職人意識的なモチベーションをもっている。(中略)  最後に『財布系』。これはワーク意識もなく貧困状態にもないが、単に財布の中身が寂しいときの副収入としてセックスワークに参入するケースだ。(後略)」(P.157-158)  多くの最貧困女子への取材を重ねた鈴木氏は、彼女たちの実態に絶望的になりながらも、「苦肉の策」として「セックスワークの脱犯罪化・正常化・社会化」を提案します。 「本書では、セックスワークの周辺に私的なセーフティネットがあり、そこにいる人々と女性との間に強い親和性があることを度々指摘してきた。本来ならば女性の貧困は制度が救いとるものであってほしいが、現状で私的セーフティネット以上に当事者に肌触りが良く柔軟性に富んだものを制度側が作ることは、とても可能とは思えない。  だが、ここには大きな問題がある。いくらその私的セーフティネットが『彼女らの求めるもの』だったとしても、それはあまりにも不完全で不健全なものだということだ。彼女らはそれを求める。だがそれは不完全すぎる。この状況を打開するために必要なのが、セックスワークの正常化だと思うのだ。(後略)」(P.187-188)  だがその実現のためにあまりにも多くの問題が横たわっていることも鈴木氏は認めています。  我々学校教育関係者は、(児童)生徒の性的非行や、その結果としての望まない妊娠や中絶