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34 「隠れたカリキュラム(hidden curriculum)」考 ―佐貫浩『学校と人間形成』(2005)・『危機の時代に立ち向かう「共同」の教育』(2023)と佐藤の京都女子大・新潟大授業における受講生のリサーチ・討論から考える

(2023.9.10-18 執筆)  先日、「2023.9.9 『教育』を読む会・読者会全国オープン交流会第1回(神奈川『教育』を読む会への参加)」が開催され、私もリモートで参加しました。内容は、佐貫浩氏から新著『危機の時代に立ち向かう「共同」の教育-「表現」と「方法としての政治」で生きる場を切り拓く-』(旬報社 2023)と「人格の基盤から声をつむぎ出す」(『教育』No.932 2023.9)をもとにした話題提供があり、その後神奈川『教育』を読む会の人たちと全国各地から参加した参加者が自由に討論する、というものでした。  私はこの機会に向けて佐貫氏の新著を読み進めていましたが、時間切れで第11・12章を残し、第1~10/13・14章を読んだ段階で研究会に参加しました。  ちなみに、佐貫先生の新著の構成は以下の通りです。 佐貫浩『危機の時代に立ち向かう「共同」の教育-「表現」と「方法としての政治」で生きる場を切り拓く-』(旬報社 2023.8.10)   序   第Ⅰ部 世界と子ども世界の平和の危機の中で    第1章 平和を回復するための思いをつなげあう場を教室の中に取り戻す        ―ロシアのウクライナ侵略戦争の中で教育を考える      一 今学校と教室の中にこの戦争を議論する場をつくり出す        ―ロシアの侵略を考える教育研究集会への呼びかけ(2022年4月)      二 ロシアのウクライナ侵略戦争を教育の中でどう学び語り合うか        ―平和への希望と信頼をつくり出すために      三 声によって平和をつくる―高校生平和ゼミとともに    第2章 社会・世界・自らの生活世界を平和の方法でつくり出す        ―主権者を「現れさせる」民主主義の空間をつくり出す      一 ロシア侵略による戦争の「世界化」      二 この流れを止める力      三 「意味化」の困難と子どもの認識における「分断・乖離」      四 平和のための「政治」を起ち上げる―平和の方法と力の三つの段階      五 民主主義は主権者を「現れさせる空間」      六 今こそ転換の好機(とき)―私たちの目標はどこにあるか    第3章 個を切り拓く方法として民主主義をとらえる        ―教育における民主主義の意味と役割      一 「闘争」の